【府中牝馬S】ホエール完璧走で復活V
「府中牝馬S・G2」(14日、東京)
4番人気のホエールキャプチャが得意の舞台ではじけた。直線に入り力強く抜け出すと後続の追撃を振り切った。G1初制覇の12年ヴィクトリアマイル以来となる復活Vで重賞4勝目。2着には5番人気のドナウブルー、3着には7番人気のスイートサルサが入り、1番人気のアロマティコは7着同着に敗れた。
ベテラン蛯名の手綱さばきが光った。前半1000メートル通過が63秒8の超スローペースとみるや、積極的に好位位の3番手につけて追走。ゴール前ではドナウブルーを競り落とした。重賞は4勝目で、そのうち3勝は東京でマーク。得意の舞台で復活した。
「ゲートの中で落ち着いていたので、こちらの思う通りのレースができた」と鞍上は振り返る。レースの上がり3Fは32秒8と究極の瞬発力勝負。後方からの差しが決まらない展開となっただけに、道中の位置取りで勝負は決まった。田中清師も「(蛯名)マサヨシのファインプレーだね」と絶賛。完璧な内容だった。
12年ヴィクトリアマイルでG1馬の仲間入りを果たしたものの、股関節に違和感があった時期もあり、その後はスランプに陥った。今年のヴィクトリアマイルでは2着に好走したが、残り6戦は2桁着順。それでも、4走前からコンビを組んだ蛯名が付きっきりで調教を続け、ようやく実を結んだ。
今後について指揮官は「エリザベス女王杯(11月10日・京都)かマイルCS(11月17日・京都)のどちらかになると思う」と両にらみの様子。復活した芦毛馬が淀の大舞台でG12勝目を狙う。