【菊花賞】ノブレス、ラスト1Fド迫力

 「菊花賞・G1」(20日、京都)

 漆黒の馬体は毛ヅヤがピカピカ。手脚が長く、前肢を地面にたたきつけるような力強いフォームが特徴的だ。神戸新聞杯3着のサトノノブレスは17日朝一番の栗東CWを単走でしまい重点に追われ、5F69秒9‐40秒1‐12秒1をマークした。ハードに攻めた前回の最終追い切りほどの派手さこそないが、ラスト1Fの伸びは迫力満点。最大目標へ向けてきっちりと仕上がった。

 池江師は「ラスト1Fだけ少し仕掛けましたが、動きは良かったです。現時点での力は出せる状態」とうなずく。本格化を「来年の夏以降かな」と予測しつつも「ソエが完治したのは大きい。まだ完成度は低いですが、そのなかでのベストかなと思っています」と納得の表情を見せた。

 バトンを受ける岩田も、逆転へ向けて虎視たんたんだ。3着の前走に「もう1段ギアを持っているけど、使い切れていない」と歯がゆさを見せたが「ジリ脚なのは分かったので、それを頭に入れて。思い切った競馬をしたい」と前を向く。

 (7)枠(14)番からの発進に、川合助手は「悪くはない。ここなら周りを見ながらじっくり行ける」と外めの枠を歓迎。スタミナ豊富な未完の大器が、淀の長丁場で一気に開花しそうだ。

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