【菊花賞】エピファ完璧、福永も絶賛
「菊花賞・G1」(20日、京都)
ラスト1冠奪取へ態勢は整った。皐月賞、ダービーともに2着のエピファネイアが17日、文句なしの最終デモだ。福永を背に栗東芝で単走。ラスト1F11秒6と抜群の切れ味を披露し、万全の仕上がりをアピールした。鞍上も思わず「完璧」とうなる圧巻の内容だった。なお、17日に出走馬と枠順が確定。馬券は18日、一部ウインズで前々日発売される。
まるで別の馬の追い切りを見ているようだった。エピファネイアの最終リハは前日の雨の影響を考え、普段の栗東CWではなく、芝で行われた。福永を背に序盤はゆったりと入ったが、人馬の呼吸は全く乱れない。直線に向くと鞍上のゴーサインに鋭く反応。馬体を沈めて、5F62秒6‐35秒6‐11秒6を計時。メリハリの利いた“大人の走り”を披露した。
福永は「前半からリラックスして走れていたし、折り合いもスムーズ。最後まで自分の合図を待ってくれていた」とうなずく。2週続けて追い切りにまたがり「先週よりも扱いやすくなっていた。状態は前走を使って上がっているし、操作性も随分と良くなっている。追い切りは“完璧”と言える内容でしたね」と上積みを感じ取る。
舌を縛って、リングバミで臨んだ秋初戦の神戸新聞杯は2馬身半差で快勝した。「前半の折り合いもスムーズだったし、強い内容で勝ってくれた」と手応えを口にする。
皐月賞、ダービーで2着に敗れた悔しさはしっかりと胸に刻まれている。「春は結果を出すことができなかった。秋に懸ける思いは強い」と力を込める。
枠は(2)枠(3)番に決定。角居師は「どこでも良かった。あとはジョッキーに任せるだけ」と冷静だ。母シーザリオは福永とのコンビで日米のオークスを制覇。馬主、厩舎、担当スタッフ、全てが同じだ。「思い入れのある血統だし、シーザリオの子で大きなレースを勝ちたい」と主戦は言い切る。母子クラシック制覇は今回がラストチャンス。全ての思いを力に変え、戴冠を目指す。