【菊花賞】イナズマ最後の1冠で逆転だ
「菊花賞・G1」(20日、京都)
ラスト1冠に大逆転をかける。今年の牡馬クラシックにはフル参戦してきたテイエムイナズマが、淀で特大のアーチを狙っている。
皐月賞とダービーはともに6着ながら、上がり3Fはいずれもメンバー2位。今回の主役エピファネイアを上回っていたように力はある。G1初Vへ、最終リハはライバルに先立ち厩舎全休明けの水曜に敢行。「追い切り後は普段通りの調整をしたいからね」と福島師はうなずく。栗東の角馬場でじっくり息を整えた18日の調教後も「春と比べて落ち着きが出てきた。3000メートルだけに、これくらいの方がいい」と思い描いていた通りの仕上げの過程と、確かな成長曲線に目を細めた。
乗り難しいところがある一頭。前走の神戸新聞杯は、癖を知る幸が当日午前中にアクシデント(右足小指の骨折)に見舞われたことで急きょ乗り代わりになったことも影響したはずだ。改めて鞍上に指名され「ダービーは収穫のある内容だった。ラチ沿いで前に壁をつくって運びたい」とチャンスをうかがう。
京都外回りの舞台では1年前、6番人気の評価ながらもデイリー杯2歳Sを快勝している。「ここ(【3】枠(5)番)なら競馬がしやすい。皐月賞、ダービーと届かなかったからね。それでも頑張っていたし、今度はもっと上の方へいきたい」とトレーナーは力を込めた。