【菊花賞】エピファ5馬身差Vで雪辱
「菊花賞・G1」(20日、京都)
4角を回って敢然と先頭へ躍り出たエピファネイア。「雨で重い馬場だし、後ろから来る馬は脚を使っていると思ったからね。あとは1頭になってフラフラしなければ」‐。角居師が勝利を確信した瞬間だった。最後は5馬身差の圧勝劇。皐月賞、ダービーともに半馬身差の2着に泣いた春。当時の悔しさを、倍以上にして返した。
「春先は感情をストレートに出していた。それを内に秘めて我慢できるように」。馬具を替えたり調教方法を工夫するなど、ダービー後は厩舎が一丸となって精神面の強化に努めてきた。「ファンも多いし、この血統が活躍してくれたら喜んでくれるでしょう」。母シーザリオも自らが手掛け、05年の日米オークス馬へと育てただけに喜びもひとしおだ。
注目の今後に関しては「このまま厩舎で調整する」と話すにとどめたが、次はジャパンC(11月24日・東京)が有力視される。「きょうはホッとした。まだまだ上を目指せる馬だし、そうしなければならない」。勝利の余韻に浸りながらも、しっかりと前を見据えた。