【天皇賞】ジェンティル負けられない
「天皇賞(秋)・G1」(27日、東京)
春の悪いリズムを断ち切るかのように、夏の放牧で完全リセット。一時は500キロ前後までふくらんだ体を、時間をかけて絞り込み、ジェンティルドンナが秋初戦に臨む。
今春のドバイで2着に敗れたことで、桜花賞から、オルフェーヴルとのデッドヒートを制したジャパンCまで続いた連勝は「5」でストップ。宝塚記念では、3馬身以上も離されての3着に敗れ、昨年の年度代表馬は、春を未勝利で終えた。
「馬場の影響や、折り合い面のこともあったとはいえ、春の2戦は悔しかった」と唇をかむ岩田。満を持して迎える天皇賞・秋は、オルフェーヴルや、ゴールドシップなど宿敵の名はなく「その分、プレッシャーを感じているけど、休み明けでも負けられないって気持ち」と力が入る。
1週前追いで女王ははじけた。栗東坂路で軽くアクションを起こしただけで併走馬を3、4馬身突き放し、ラスト1F12秒6。「宝塚記念(の1週前追い)で乗った時より、反応が良かった。あの時は、(ラスト)1Fからブレーキがかかるようなところがあったけど、スッと上がってこれた」と納得のいく動きに笑みがこぼれた。
「帰厩してからも順調。休み明けでも、使うレースがG1ですからね」と石坂師。仕上げに抜かりはない。再び貴婦人がまばゆいばかりの輝きを放つ。