「天皇賞（秋）・Ｇ１」（２７日、東京）

　芝２０００メートルで重賞３連勝のトウケイヘイローが、さらに勢力を強めて当距離の頂点に挑む。２３日の最終追い切りは栗東ＣＷの外ラチ沿いをよどみなく加速し、馬なりでフィニッシュ。時計は６Ｆ８１秒３‐３８秒９‐１２秒４。直前に追った池江厩舎のトーセンジョーダン、トゥザグローリーの併せ馬より１秒４も速かった。

　騎乗した黒岩は「行きっぷりが良くて押さえるのに苦労したほど。先週より動きはいいですよ。２週前はノンビリしてましたが、先週ビシッとやってから気持ちが乗ってきた」と感触をストレートに伝えた。

　最近、これほど鮮やかなイメチェンを遂げた馬は珍しい。３月のダービー卿ＣＴを勝った時も、マイルが限界とみられていた。だが、３走前の鳴尾記念から中距離にシフトし、立て続けに重賞を制覇。台風の動き次第では週末は相当量の雨が予想される。札幌記念で極悪馬場を克服したのは大きい。

　暮れの香港国際競走（１２月８日・シャティン）の香港カップ、香港ヴァーズに登録済み。清水久師は「思い通りの調整ができた。厳しい競馬になるが、どこまでやれるか楽しみ」と、当たって砕けろの意気込みで挑む。