【天皇賞】藤沢和師9年ぶりVへ着々
「天皇賞(秋)・G1」(27日、東京)
24日に出走馬17頭と枠順が確定した。
現役最多勝トレーナーは、秋の盾の“射抜き方”を誰よりも熟知している。だからこそ怖い。02‐04年の3連覇を含めて藤沢和師は天皇賞・秋で現役最多の4勝を挙げ、2着も4回。記録更新を狙う今年は大挙6頭を特別登録し、コディーノとレッドスパーダの2頭で勝負をかけてきた。
メンバー唯一の3歳馬コディーノはデビュー3連勝を飾って朝日杯FSで2着、弥生賞と皐月賞は3着。世代上位の脚力は証明済みだ。秋初戦の前走・毎日王冠は出遅れも響き7着に敗れたが、指揮官に悲観の色はない。
「ゲートの後ろで急にうるさくなって。もともとスタートのいい馬だが、タイミングも合わなかったな」と振り返る。上がり3F32秒7はメンバー最速タイ。「スローで前も止まらなかったが、しまいは伸びてきていた」と笑みを浮かべる。
3歳馬に門戸が開かれた87年以降、その3歳馬によるVは96年バブルガムフェロー、02年シンボリクリスエス(翌03年もV)だけ。2頭とも自身が手掛けた。「デビュー当時から(天皇賞という舞台への)適性を感じていた。1度使って良くなっている。今回は本気を出してもらいたい」と力を込める。
もう1頭のレッドスパーダは毎日王冠4着からの参戦。ノドに不安を抱えるため輸送後のケアを考慮し、24日午後に東京競馬場へ移動した。04年ゼンノロブロイ以来9年ぶりのVへ、準備は着々と進められている。