【アルテミスS】クリスマスさらに充実
「アルテミスS」(11月2日、東京)
師走の大舞台を目指し、クリスマスが秋の始動戦を迎える。今夏は新馬戦→函館2歳SをV。自慢のスピードを存分に発揮した。今回は武豊と新コンビを結成。阪神JF(12月8日・阪神)へ向け、好発進を狙う。
勢いは止まらない。夏は函館で新馬戦→函館2歳Sを連勝。同世代でいち早く輝きを放ったクリスマスが、無傷の3連勝を目指して府中のマイル重賞に挑む。
前走後は放牧を挟み、9日に美浦トレセンへ。デビュー前は直接函館に入った経緯もあり、ホームには初登場だ。「小柄だけど、またがるといい動きを見せる。さすがと思わせるものがありますよね」と鈴木助手は素材の高さを肌で実感し、舌を巻く。前走時は426キロだった馬体も10キロ以上増加。1カ月強の充電を挟み、さらにパワーアップを遂げた。
寒さを連想させる馬名でも、中間の調整は実にホットだ。函館と違い頭数の多いトレセンの状況に、当初は戸惑いを見せていたという。「慣れさせるために他馬と一緒に行動させたり、馬の後ろを走らせたり。工夫してやってきました」と陣営は精神面の安定に尽力。今では堂々たる姿で僚馬とともに調教を行っている。
それでもなお、未知の部分が残るのもまた事実。初のマイル戦、当日輸送など克服すべき材料は少なくない。「ここでいろいろな経験をさせたいですから」と鈴木助手は、さらなる高みを目指す上での前哨戦と位置付ける。鞍上に武豊を配して迎える秋初戦。確かな結果を残した時、2歳女王の座はグッと近くなる。