【AR共和国杯】ルルーシュ万全
「アルゼンチン共和国杯・G2」(11月3日、東京)
連覇を狙うルルーシュが30日、美浦坂路で躍動した。時計自体はさほど目立たないものの、力感のある動きは前走の札幌記念で15着と崩れたショックを感じさせないもの。得意の東京で1年ぶりの重賞2勝目を飾り、ジャパンC(11月24日・東京)を目指したい。同じく舞台巧者のムスカテールも久々を1度使って確実に良化している。
連覇を目指す“真打ち”の登場だ。まさかの15着に終わった札幌記念からの反撃を誓って、ルルーシュが雨上がりの美浦坂路で態勢を整えた。2馬身先行するベビーネイル(6歳1600万下)を目標にスムーズに折り合い、余力十分に並びかけてフィニッシュ。500キロを超す雄大な馬格から繰り出されるフットワークは力強い。
4F51秒5‐38秒1‐13秒4をマークし順調ぶりをアピール。タイム自体は強調できるものではないが、藤沢和師は「(明け方まで雨が降って)馬場が悪かったから時計は問題がないし、この馬にとってむしろいい負荷がかけられたよね」とうなずく。登録していた先週の天皇賞・秋をコディーノとレッドスパーダに託し、万全を期して1週間待機した。だからこそ、この一戦にかける思いは強い。
前走の大敗を受け、中間は慎重に調整を続けてきた。「コンスタントに乗り込んできたし、元気が出ていい感じになったよ」。あとはライバルよりもひと足早い31日に東京競馬場へ入厩し、ファンファーレを待つだけだ。
「大きい馬だから広々とした府中はいい。ハンデ(57・5キロ)は見込まれたけど、頑張ってほしいね」。東京の芝では6戦4勝、2着2回とパーフェクト連対。最大目標とするジャパンCへ向けて、これ以上ない舞台で仕切り直す構えだ。