【みやこS】ブライトV!砂王に名乗り
「みやこS・G3」(3日、京都)
またまたユーイチだ。2番人気ブライトラインが鼻差の接戦を制し、重賞2勝目(ダートでは初勝利)を飾った。福永は菊花賞、天皇賞・秋に続く3週連続での重賞V。JCダート(12月1日・阪神)へ向けて賞金加算に成功し、弾みをつけた。2着には3歳馬のインカンテーションが入り、連覇を狙った1番人気のローマンレジェンドは3着に敗れた。
ノリノリの鞍上に導かれ、新たなスター候補が誕生した。ブライトラインはダートに路線変更後5戦目で、12年ファルコンS以来約1年7カ月ぶりの重賞Vを達成。福永は菊花賞のエピファネイア、天皇賞・秋のジャスタウェイに続く自身3週連続の重賞制覇に「人気馬に乗せてもらって全部のレースで結果を出せているわけじゃないが、このレースに関してはうまくいきましたね」と胸を張った。
瞬時の判断が光った。スタート後に内枠を生かして先行体勢に入ると、向正面では快調に飛ばした2頭の後ろで流れに乗る。しびれるような手応えで3角を回ると、4角を前に早くも先頭へ。直線は懸命の左ステッキで後続の追撃を鼻差でしのいだ。「あそこで動きたくなかったけど、馬が行く気満々だったしあれ以上無理に抑えてもね。最後までよく我慢してくれた」とパートナーをたたえた。
雪辱を期した一戦だった。初コンビとなった前走のエルムSは直線で進路がなくなり、不完全燃焼での3着。「自分の進路取りのミスで勝てなかった」と悔やんだが、次のチャンスできっちり結果を残すあたりが今の鞍上の好調ぶりを物語る。
この勝利で待望の賞金加算にも成功。JCダートに向けて勢いのつく勝利に、鮫島師も「勝てて次の目標ができた。まだ体が重たいし、次はもっと良くなると思う」と笑顔。福永も「強い相手に勝ってくれたし、より大きなレースで楽しみができた」と大舞台を見据えた。G1馬3頭を撃破して波に乗った人馬が、さらなるタイトルを目指して突き進む。