【JBCC】タルマエ初の逃げ切りV
「JBCクラシック・交流G1」(4日・金沢)
日本競馬史上初となる1日にG1・3レースを実施。JBCクラシックはホッコータルマエが逃げ切りVを飾り、金沢の2100メートルのレコードタイムを0秒3更新する2分12秒6をマークした。JBCレディスクラシックはメーデイア、JBCスプリントはエスポワールシチーで、いずれも1番人気馬が制した。
見事に復権を果たした。ホッコータルマエは押し出されるようにハナに立つと、マイペースに持ち込む。2周目の向正面からペースを上げると、直線に入っても後続の追撃を許さず、ワンダーアキュートに2馬身差をつけ、堂々と押し切った。
幸は「逃げたことがなかったので不安もあったが、向正面で自分からハミを取ってくれたので、イケるんじゃないかと。またひとつ戦法が増えました」と新境地を開いたパートナーをたたえた。勝ちタイムの2分12秒6は1999年のマチカネワラウカドの記録を0秒3更新する金沢2100メートルのレコードとなった。
負けられない一戦だった。前走の南部杯では2着。連勝は5で止まってしまった。西浦師は「何とかここはと。ホッとしました」と喜びをかみしめた。「逃げるのは意外でしたけど、幸君の判断には間違いがないと思っていた。見ていて安心できるレースでした」と振り返った。
今後はJCダート(12月1日・阪神)に向かい、来春には最大の目標であるドバイWC(3月29日・メイダン)を目指す。鞍上も世界制覇へ胸を高鳴らせる。「先行できて折り合いもつく。ドバイ向きですね。オールウェザーはやってみないと分からないが、ダートの速い時計にも対応できるし、楽しみですね」。メキメキと力をつけてきた4歳馬の夢は大きく広がっている。