【エ女王杯】ホエール完全復調だ!
「エリザベス女王杯・G1」(10日、京都)
完全復活を印象づける動きだった。ホエールキャプチャが6日、美浦坂路でケイコ駆けするタイプにしては4F52秒9‐38秒0‐12秒4と平凡な時計だったものの、目標にしていた前を行くブランクヴァース(4歳1000万下)を一瞬にしてかわした走りは、躍動感にあふれていた。
騎乗した蛯名も出来の良さを実感している。「春よりも随分と良くなっている。この秋は本当に順調。気持ちの面もいいね」と絶賛。12年にヴィクトリアマイルでG1初制覇後は、体調不良でスランプに陥ったが、前走の府中牝馬Sで1年5カ月ぶりとなる勝利を挙げた。心身ともに復調してきたパートナーに目を見張る。田中清師も「昨年は股関節に違和感があった時期もあったが、今年の春から改善している。下見所での前走の姿はこれまでで一番良かった」と状態に自信を持っている。
今年で3年連続の出走。指揮官は「一昨年(4着)は3歳馬で挑戦者だったし、昨年(10着)は出来が良くなかった。状態さえ戻ればやれる」と手応えをつかんでいる。どん底を味わったベテラン牝馬が、淀の舞台で再び大輪の花を咲かす。