【エ女王杯】マンボ軽快!余裕リハ

 「エリザベス女王杯・G1」(10日、京都)

 牝馬2冠を達成したメイショウマンボが、栗東坂路で最終リハ。併せ馬で素軽い動きを披露し、体調の良さをアピールした。秋華賞後は激戦の疲れが出たものの、スタッフ一丸となって回復に努め、きっちりと調子を持ち直した。3歳No.1の実力馬が、古馬を撃破し一気に頂点を極める。

 激闘の疲れも何のその‐。軽快かつ力強いフットワークで、メイショウマンボが栗東坂路を駆け上がった。

 主戦の武幸を背に、シンゼンレンジャー(4歳1000万下)を3馬身追走。行きっぷり良くインに潜り込むと、ラスト1Fで僚馬を楽にパスした。だが、激戦から中3週。もう強い追い切りは必要ない。手綱は押さえられたまま、再び盛り返した僚馬とともに、馬体を並べてゴール板を通過した。

 4F53秒0‐38秒7‐13秒0。強過ぎず、軽過ぎず、絶妙なさじ加減でパーフェクトに近い仕上げが施された。鞍上は「秋華賞がピークの仕上げだったので、さすがにあれ以上を求めるのは酷だが、幸いレース後もトラブルはなく、追い切りも無事に終えた。いい状態でレースに臨める」と理想的な内容に納得の表情を浮かべる。

 究極の仕上げで臨んだ秋華賞には及ばなくとも、九分以上の仕上げには持ってきた。だが、2冠牝馬が本当のすごさを発揮するのはここから。「レースが近づくと察する馬。厩務員さんも言っていたけど、僕が乗って追うとピリッとするみたいなんだ」。追い切り後の“超回復”こそがマンボの強さの源。「タフな馬だからね。秋3走目で一番苦しいときかもしれないけど、乗り越えてくれると思っている」。主戦はレース当日、10点満点の仕上げで戦いに挑む愛馬の姿を信じている。

 いよいよ古馬との初対戦。この壁を乗り越えてこそ、真の女王の座に就ける。「3歳でNo.1であることを証明できた。古馬は強いけど、実力は足りると思う。牝馬で一番強いことを証明できたら最高ですね」。グレード制導入後の84年以降、1年間にG1を3勝以上した牝馬は過去にわずか6頭だけ。古馬を撃破し、レジェンドたちに肩を並べる。

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