【マイルCS】クラレント悲願G1Vへ

 「マイルCS・G1」(17日、京都)

 名伯楽も合格点を与える動きだった。クラレントの最終リハは13日、川田を背に栗東坂路で単走。序盤は馬の前向きな気持ちをなだめながらの登坂。踏ん張りどころのラスト1Fでは、しっかり手綱をしごかれ、水分をたっぷりと含んだウッドチップを豪快に蹴り上げてフィニッシュした。4F53秒5‐39秒4‐13秒2の時計を確認し、橋口師は「あの時間帯で、あの馬場状態を考えれば十分だろう」と納得の表情を浮かべた。

 ようやくたどり着いた大一番だ。昨年のマイルCS、そして今年の安田記念は続けて次点で除外。「安田記念を除外になったことで、エプソムCを勝てたわけだから」と決して全てが回り道だとは思っていない。G1の舞台を見据え、積み上げてきた重賞タイトルは既に4つ。「馬が充実してきている」と、着実に力をつけてきた愛馬に期待を寄せる。

臨戦態勢整った

 前走の毎日王冠(3着)後は、出走プランもあった天皇賞・秋をパスし、この一戦に目標を絞って調整した。川田が「千八より千六の方がいい。自分のリズムで運べれば」と力を込めれば、指揮官も「マイルは最適な距離だし競馬はしやすい。臨戦態勢は整った」とうなずく。悲願のG1制覇へ‐。栄光の瞬間は、もう目の前だ。

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