【JCダート】ベルシャ父譲りの闘争心
「ジャパンCダート・G1」(12月1日、阪神)
ダートで新境地を切り開いたベルシャザール。29日も栗東坂路の縦列調教を行い、Eへ移動するとバックストレッチから4コーナーまでの約800メートルを速脚で駆け抜けた。「積極的な上がり運動」と松田国師。この調整法を取り入れたことで「関節の可動域が大きくなって、いつもフレッシュな状態」でレースに臨め、高いパフォーマンスを引き出せるようになったという。
さらに、ここへきて、自らが手掛け、ダービーを制した父の良さも出てきた。「砂をかぶってもひるまない闘争心、つまり勇気ですね。ここ2走、狭いところを割ってきたのは、キングカメハメハらしさです」と、連勝したブラジルC、武蔵野Sを振り返った。
枠順は(6)枠(12)番と真ん中より外めになったが、指揮官は「中団からでもいいので、先行馬を見ながら内ラチ沿いを走らせたい。せこく乗ってと、ルメールには指示します」とイメージを膨らませた。
ホッコータルマエ、エスポワールシチーなどG1馬9頭を含め強豪がそろった大舞台。「交流競走の馬場と、阪神、東京では違いますから。(11年の)ダービーで上位(3着)にきたほどのスピードがあれば」と気後れはない。管理馬で01年にこのレースを制したクロフネと比較しても「競馬はしやすいでしょう」と野心を隠さない。砂の新星が頂点を狙う。