【JCダート】タルマエ天国にV届ける
「ジャパンCダート・G1」(1日、阪神)
天国のオーナーに勝利を届けたい。ホッコータルマエの馬主である矢部幸一氏が11月27日に病気のために、75歳でこの世を去った。タルマエの調教パートナーの西浦助手は「すごくいいオーナーだった。ずっとG1を勝ちたいと言っていたし、地方で(交流G1を)勝った時はすごく喜んでくれて」と、しみじみと振り返った。
30日の最終調整は角馬場で体をほぐしてから栗東坂路へ。抜群の行きっぷりを見せながら、4F64秒5‐47秒3‐15秒0を刻んだ。心身ともにレースが近いことを悟っている様子。西浦助手は「使うごとに良くなってきて、いい感じで気合も乗っている」と力を込める。
担当の相良助手も成長を実感する。「体重も増えているし、それが実になっている。不安のない状態で出せるので、あとは乗り役さんに任せたい」。昨年は3着に敗れたが、今年は充実ぶりが違う。亡くなったオーナーのためにも、JRA・G1初制覇へ。託された全ての思いを胸に、先頭でゴールを駆け抜けてみせる。