【阪神JF】アキコ充実、無敗女王へ
「阪神JF・G1」(8日、阪神)
無敗で2歳女王へと駆け上がる。完成度の高さとスピードを武器に3戦3勝のホウライアキコは5日、栗東坂路で1F12秒2の高速フィニッシュ。デイリー杯2歳Sを制したあと、さらにパワーアップを遂げた姿に陣営は大きな手応えをつかんでいる。一方、水曜に追い切りを済ませたマーブルカテドラルは、関西馬のG1連勝記録の阻止へ闘志満々だ。なおこの日、出走馬18頭が確定。6日に枠順が決まり、馬券は7日に前日発売が行われる。
ホウライアキコは阪神の急坂に見立てた栗東坂路の急勾配を高速ラップで攻略した。ラスト1F標で、南井助手が肩ムチを入れただけで鋭く反応。4F54秒4‐39秒4‐12秒2で駆け抜けた。
「先週、速い時計(栗東CW・6F79秒6)が出たから、きょうは54、55秒と思ってたんで予定通り」と南井師。「初経験の阪神の坂を意識した追い切りをしたけど、これなら坂も大丈夫だろう」と頬を緩めた。
デビュー戦をレコード勝ちしたかと思えば、2戦目の小倉2歳Sでは、道悪を克服して重賞初制覇。距離延長が懸念されたデイリー杯2歳Sでは、朝日杯FSで有力視されるアトムを抑え、再びレコードタイムで駆け抜けた。一戦ごとに地力を強化し、課題をクリアしてきた。
「デイリー杯が最高で、もうこれより上(の状態)はないなと思ったら、乗る度に良くなっているんだ」と南井助手。前走後、全身を使って走れるようになったことで「モタれるところがなくなった。間違いなくパワーアップしている」と充実ぶりに目を細める。
「レースへ行っても、スピードをコントロールできるから、追い出しも我慢できる。パドックではうるさいと思うけど返し馬で落ち着くから大丈夫」。G1・4勝を含む7戦無敗で欧州、米国の2歳王者に輝いた父ヨハネスブルグに続き、無敗で2歳女王へと駆け上がる。