【朝日杯FS】ワダチ好調をアピール
「朝日杯FS・G1」(15日、中山)
デビューから2戦2勝のショウナンワダチが12日、美浦Wで3頭併せを敢行。軽快な動きで好調をアピールした。持ち味である鋭い決め手を武器に、2歳牡馬の頂点奪取を狙う。
僚馬シャインプレイン(2歳新馬)、ポッドフェローズ(3歳500万下)を5Fで大きく追走し、直線入り口で馬体を合わせる。ラスト2Fからは3頭併せの形となり、そのままの隊列でフィニッシュした。時計は5F68秒6‐38秒5‐12秒5と目立つものではないが、動きの良さは目を引いた。
動きを見守った大竹師は「併せるつもりはなかったが、前の馬が遅かったのであの形になった。ただ、時計は予定通りだったし、十分な調整ができた」と説明しながら、出来の良さを強調した。
“知将”との呼び声高い指揮官の柔軟な姿勢が随所に見られた。当初は11日に追う予定だったが、その当日に変更。「朝、馬場を見たら前日の雨が残っていたし、10日の坂路で予定よりも時計が出てしまったので」と説明する。それは中間の調整にも表れている。前走まではWへの馬場入りを向正面から行っていたが、この中間から長い距離を走れるスタンド前に変えた。「実戦を使いつつ前向きさが出てきたので、ゆったり走れるように」。細やかなケアも怠っていない。これにより精神面でのゆとりも出てきた。
中山マイル戦は、広い東京と違ってトリッキーな舞台だが、「馬込みの中で結果を残したベゴニア賞の内容から、コースへのメドは立ったと思っている」と初コースへの不安を払しょくする。関東の素質馬が2歳の頂点を狙う。