【有馬記念】ラクティ怪物退治へ本格化
「有馬記念・G1」(22日、中山)
辺りが暗くとも、その好馬体はひと際目立つ。15日午前6時に姿を現したアドマイヤラクティは、栗東CWで6F84秒9‐40秒0‐13秒7を馬なりでマーク。「これが実質的な最終追い。今回が秋4戦目で特別に良くなった感じはないけど、いい状態を維持している」と梅田智師は好調キープを約束する。
充実の1年間を過ごしてきた。昨年10月にオープン入り。今年はダイヤモンドSでの重賞初Vを含め、重賞戦線で常に上位争いを演じた。前走では自身のキャリアで初の上がり3F33秒台(33秒5)を計時。「これまではズブかったけど違った面を見せてくれた。成長している」と本格化に手応えをつかむ。
5冠馬と最初で最後の対決。気後れすることはなく、むしろ胸を踊らせる。「オルフェをやっつけたいと言える日が来るとは。引退戦なら付け入る隙がある」。厩舎の看板馬ショウナンマイティは昨年の宝塚記念(3着)、今年の大阪杯(2着)で後塵(こうじん)を拝した。「まだマイティの域には達していない。でもこっちの方が奥はありそう」と底知れぬ魅力に怪物退治を託す。
父は05年有馬記念で最強馬ディープインパクトを破ったハーツクライ。大物食いの遺伝子が本領発揮の時を迎えようとしている。