【有馬記念】デスペラード上昇ムード
「有馬記念・G1」(22日、中山)
遅咲きの長距離砲が虎視たんたんと一発を狙っている。ステイヤーズSで重賞初制覇を成し遂げたデスペラード。ここに来てさらなる上昇を見せている5歳馬に、不気味なオーラが漂う。
今秋4戦目でも、疲労が顔をのぞかせるどころか出来はうなぎ上りだ。「1走ごとに良くなっている。前走も不満のない仕上がりだったけどさらにいいですね。獣医師さんも“前走より心臓がいい”と言ってくれました」と森部助手は語る。15日には栗東坂路を経由しDPでキャンター。この日は馬房でゆっくり静養し、本格的に始まるグランプリウイークの調教に備えた。
心強い相棒がいる。前走はこれまでの後方待機策から一転、5番手でレースを運ぶ積極策を展開。2走前からコンビを組んだ横山典の好騎乗が光った。「あそこまで前に行くとは思わなかった。難しいところのある馬なんですけどね。あの競馬ができるなら今回も楽しみ」と名手の手腕に全幅の信頼を寄せる。
父ネオユニヴァースでオーナーが市川義美氏と言えば、思い出されるのが3年前の覇者ヴィクトワールピサ。今年も同じ勝負服が暮れの中山でファンを魅了する。