【有馬記念】オルフェ希望の内枠ゲット
「有馬記念・G1」(22日、中山)
運命の枠順が19日、確定した。注目のオルフェーヴルは3枠6番からの発進。これまで大外枠を引くことが多かったが、最後は希望の内枠をゲットした。ラストランまであと2日。あとはレースへ向けて闘志をかき立てていく。
池添の願いが通じた。注目されたオルフェーヴルのゼッケンは3枠6番。ジョッキーが最悪のケースと考えていた“大外枠の呪い”から、逃れることに成功した。どうしても外枠は避けたかった。追い切り後の取材で、希望の枠番を度々聞かれたが、池添はかたくなに返答するのを拒んでいた。
「言ったら、その枠にはならない気がするから」。ただでさえ、昨年6戦中5戦が大外枠だったように、外枠になりやすい馬。「最初のコーナーまでを考えると…」。そこまでは口に出したが、内枠がいい、という言葉はのみ込んでいた。その執念が実り、見事に内枠をゲット。川合助手も「ここなら前に壁をつくれるし、スピード加減を調整しやすい」と歓迎した。
この日のオルフェーヴルは1時間の乗り運動。前日の追い切りを「80点くらい」と評価した池江師は「落ち着いているというより、おとなし過ぎる。もう少し、らしさが出てこないとね」と慎重な姿勢を崩さなかった。
決して万全ではない。それは池添も認めている。ただ、「7割」とされた昨年の宝塚記念で圧勝。オルフェーヴルが“モンスター”であることを忘れてはならない。
池添は「状態は宝塚記念とか、昨年のジャパンCと比べれば全然いいですよ」と胸を張る。ジャパンCにしても敗れたとはいえ、ジェンティルドンナと鼻差の2着だった。
「ポイントは、やはり折り合いになるでしょうね」と鞍上。道中は馬群の中で我慢させ、最後の直線へ。理想の枠順を引き当てた5冠馬が有終Vへ突き進む。