【阪神C】リアル復活!ムーアが導いた

 「阪神C・G2」(23日、阪神)

 今年の中央競馬ラストの重賞を制したのは8番人気のリアルインパクトだった。ムーアがハナへ導くと、直線でもしぶとさを発揮。ガルボとのたたき合いを首差で制し、11年安田記念以来となる重賞2勝目を飾った。3着にはクラレントが入り、3連単は32万馬券に。1番人気ダイワマッジョーレは直線で伸びを欠き7着、3連覇を狙ったサンカルロは4着に敗れた。

 世界の名手が中央競馬のラストも締めくくった。リアルインパクトを駆って五分にスタートを切ると、ここまで19戦、1度も逃げたことがない同馬をハナに導いた。「当初は好位からのつもりだったが、あまりに楽にハナに立ったからね。少し馬は戸惑っていたけど、昨年のマイルCS(5着)でも乗った馬。押し切ってくれると分かっていたよ」。鞍上が確信した通り、最後は首差しのいで3歳時の11年安田記念以来、実に2年半ぶりの復活Vを決めた。

 「今後はオーナーと相談してから。未定です」と堀師は話したが、年が明けてもまだ6歳馬だ。再びG1戦線で活躍できるメドが立ったのは間違いない。

 ムーアが来日したのは11月上旬。ジェンティルドンナでジャパンCを、アジアエクスプレスで朝日杯FSを制した。さらに最終節の3日間では有馬記念のゴールドシップこそ3着に終わったものの、計5勝の固め打ち。今来日の16勝目を重賞Vで締めくくった。

 英ニューマーケットの自宅には5歳の長男と3歳の長女、さらに妻のおなかには、2月に出産予定の女の子まで待っている。「2カ月も家を留守にしてしまったからね。家族に会うのが楽しみだよ。赤ちゃんも生まれるし、そうそう家は空けられないね」。そう話したものの14年も精力的に世界を飛び回るつもりだ。「僕はじっとしていられない性格。(3月の)ドバイには乗りに行ってるだろうね。ジェンティルドンナ?オファーがあればもちろん。来年も依頼があれば都合のつく限り日本には来るつもりでいるよ」。普段は物静かで“鉄仮面”とも言われる名手だが、この日は笑みが絶えない。年末の阪神で“笑う門には福来る”を地でいった。

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