オルフェ有馬激走明けも元気いっぱい
有馬記念での歴史的圧勝から一夜が明けた23日、有終Vを決めたオルフェーヴル(牡5歳、栗東・池江)が福島県のノーザンファーム天栄で普段通りの元気な姿を見せた。波瀾(はらん)万丈の競走生活を最高の結果で締めくくった6冠馬は、種牡馬として第二の道を歩む。また、同レースを直前で回避したエイシンフラッシュ(牡6歳、栗東・藤原英)は中山競馬場で引退式を行い、別れを惜しむファンに最後の雄姿を披露した。
自身最大着差となる8馬身差での有終V。それでも激走の疲れは全く見られなかった。オルフェーヴルは23日、北海道へ移動する前の中継先である福島県のノーザンファーム天栄で、普段と変わらない快活な姿を見せた。
同ファームのマネジャーを務める木実谷雄太氏は「中山競馬場からの道中は特に渋滞もなく順調だったので、(22日の)午後10時半ごろに着きました。競馬の時に比べて10キロほど体重は減っていますが、朝もカイバを平らげていましたし元気いっぱいですね」と目を細めた。
“6冠締め”を決めたオルフェは現役引退を惜しまれつつ、今後は種牡馬として血統継承の使命を全うしていく。管理した池江師は「いなくなって寂しいのは寂しいが、僕らが感傷的になっても仕方がない。現2歳馬もタレントが豊富だし、第2、第3のオルフェーヴルを育てていきたい」と、優秀な競走成績はもちろん、ファンに愛される馬づくりに改めて意欲を燃やした。
24日午後には天栄を出発し、25日の早朝にけい養先である北海道安平町の社台スタリオンステーションに到着する予定だ。木実谷氏は「あれだけの素晴らしい走りを見せてくれた馬。ディープインパクトと並ぶような種牡馬になってほしいと思っています」と、活躍に期待を込めていた。