【競輪】元砂勇雪、馬力を生かす

 新春から快進撃を演じる‐。奈良勢からは103期の元砂勇雪(22)=A2=が午(うま)年の飛躍を誓った。

 午年だけに、元砂が4キロ競走などの中長距離で培った“馬力”を生かす。

 昨年7月にデビューし、11月に9連勝でA級2班に特昇。今年はS級昇格を見据えた戦いになる。それだけにレース内容にもこだわる。「予選は特に気にしないが、準決では先行で勝ち上がることを意識している」と真っ向勝負する構えだ。

 アマチュアでは高校時代に4キロ競走で全国大会3連覇。ジュニアの世界選手権でも表彰台を経験した逸材。それだけに競輪で敗れると“アマではすごかったけど、プロではまだまだ…”と周囲の声が聞こえてくることもある。「それが悔しい」と、いい意味で反骨心を生んでいる。

 ちょっとした夢もある。もっと賞金を稼げるようになったら、スポーツカーに乗りたい。「自動車に詳しいわけじゃないけど、カマロを買いたい」と憧れを語る。そのためにも早くS級に上がって記念、ビッグ戦線を走りたい。「その頃には欲しい車が変わっているかもしれませんけど」と屈託なく笑う22歳。元砂の14年の戦いぶりに注目だ。

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