【シンザン記念】アイルG初制覇決める
「シンザン記念・G3」(12日、京都)
明け3歳馬による重賞第1弾は、12年の優勝馬ジェンティルドンナがここで重賞初Vを飾って3冠牝馬に輝き、11年2着馬にはオルフェーヴルが名を連ねるなど重要な一戦。データ班のイチ押しは各項目で唯一、減点がなかったミッキーアイルだ。未勝利戦をレコード勝ちし、前走も翌日の朝日杯FSを上回る好時計で制した快速馬が重賞初Vを決める。
若きスピードスター誕生の予感が漂う。ミッキーアイルが頭角を現したのはデビュー2戦目。淀のマイルを楽に逃げ切り、刻んだタイムはJRA2歳レコードの1分32秒3。06年阪神JFでウオッカが樹立した従来の記録を0秒8も上回った。
朝日杯FSを除外されて回った前走のひいらぎ賞でも、そのスピード能力を発揮した。後続を寄せつけずに3馬身半差でV。1分34秒2は、翌日のG1・朝日杯FSを制したアジアエクスプレスのそれを0秒5上回った。
「競馬は時計(が全て)ではないし、朝日杯FSだったらどうだったかは分からない。ただ、G2(デイリー杯2歳S)3着馬のピークトラム(2着)を突き放したのだから強いのは強いでしょう」と音無師。「自分でハナに行ってつくった時計だからね」と、確かな手応えを感じ取る。
今春のターゲットはNHKマイルC。除外になった2歳王者決定戦の二の舞いを避けるためにも、今回のシンザン記念では賞金の加算が至上命題となる。浜中は「ためて切れる感じでもなく、速いペースで走るタイプ。ここも自分の競馬で」と逃げ宣言。スピードを武器に、まずは新春の淀で重賞初Vを決める。