【シンザン記念】菱田、重賞初V決める
「シンザン記念・G3」(12日、京都)
52勝をマークして関西リーディング8位にまで躍進。デビュー2年目の昨年にブレークした菱田裕二騎手(21)=栗東・岡田=が、アグネスミニッツで重賞初Vを狙う。メンバー最速上がりを引き出し、未勝利Vに導いたパートナーとともに一発を決めるか。
さらなる躍進のためにも、まずは重賞初Vを飾ってみせる。今、最も売り出し中の若手騎手といえば、デビュー2年目の昨年、ブレークした菱田だろう。1年目の23勝から急成長を遂げ、昨年は52勝をマークし、関西リーディング8位に飛躍。“乗れる若手”として、関係者の評価もうなぎ上りだ。
21歳の若武者は「重賞を勝ちたい」と今年の目標をキッパリと言い切る。今週のシンザン記念でのパートナーは未勝利戦を勝ち上がったばかりのアグネスミニッツだが、「すごく背中がいい馬で、時計以上に乗り味がいいんですよ。伸びしろがあると思いますし、楽しみです」と初タイトルを強く意識している。
今年がさらにいい年になりそうな予感がある。初詣に出向いた地元・京都市伏見区にある、競馬の神様と呼ばれる藤森神社でおみくじを引いたところ、見事に「大吉」が当たった。「いいことばかり書いてありましたよ」と満面の笑みを浮かべた。
もちろん、運だけで重賞が勝てるほど甘くはないが、昨秋に福島記念(シゲルササグリ)、愛知杯(ウエスタンレベッカ)と2戦続けて重賞で5着に入っており、「そんなに遠いものではないと思います」と確かな手応えを感じている。
京都は出身地だけに、特に思い入れが深い。「初めて行った競馬場ですし、小さいころから見ていましたからね。相手が強いので強気なことは言えませんが、自分がうまく乗れれば、という気持ちで挑みたい」と奮い立つ。若手のホープが地元のターフで、豪快な一撃を繰り出せるか。勢いのある手綱さばきに注目だ。