【きさらぎ賞】ワゴン動き迫力満点
「きさらぎ賞・G3」(9日、京都)
降りしきる雪も何のその。快進撃を続けるバンドワゴンが5日、栗東坂路で迫力満点の動きを披露した。
最終リハは単走追い。「少し強め」との石坂師の指示通り、序盤から勢い良く坂を駆け上がった。あまりの勢いにラスト1F地点では前を行く併せ馬に追いついてしまったが、深追いすることなく自らの気持ちをコントロール。余力十分にゴールを通過し、4F51秒8‐37秒8‐12秒8をマークした。
騎乗した荻野要助手は「前の馬が邪魔になったが、馬は前がしっかりと見えていてムキにはならなかった。前の馬を待つ余裕があった」と精神面の成長を感じ取った様子。見守った石坂師も「体調は維持という感じかな。ただ、前よりも落ち着いてはいるな」と満足そうにうなずいた。
圧巻のパフォーマンスで無傷の2連勝。重戦車のような走りに、主戦を務める和田は「今まで乗ったことがないタイプ。正直、底が分からない」と無限の可能性を感じている。燃えやすい気性がネックだが、その荒々しさが長所。壁にぶつかるまでは思い切ったレースを続けるつもりだ。
「優等生の競馬ができるタイプじゃないけど、振り切って勝てるだけの力はある。馬のリズムと完歩の大きさを生かしたレースをしたい」。破竹の3連勝&重賞初制覇へ、視界は良好だ。