【きさらぎ賞】スターダム態勢万全
「きさらぎ賞・G3」(9日、京都)
トーセンスターダムは5日、栗東CWで3頭併せを行い、終始馬なりのまま僚馬2頭に最先着。重賞初制覇に向けて万全の仕上がりをアピールした。
白銀の中、余力たっぷりに駆け抜けた。トーセンスターダムは栗東CWで3頭併せ。カフナ(6歳オープン)、ダノンドリーム(5歳500万下)を射程圏に入れつつ最後方から運行。4角で内から2頭に並び掛け、馬なりのまま前者に首差、後者に1馬身先着を果たした。
見た目にはスピードを感じさせない。それでいてタイムが出てしまうあたりは普段の追い切りと同様だ。重馬場で刻んだ5F68秒5‐39秒3‐12秒2に、またがった武豊は「軽めだったけどね。予定通り。動きは良かったよ」と満足そう。見届けた池江師も「降雪で5Fからになったが、もともとビシッとやるつもりはなかった。このぐらいでいい」と納得の表情を浮かべた。
叔父は11年天皇賞・秋Vのトーセンジョーダン。12年セレクトセールで2億5000万円の高値をつけた超良血馬は、新馬戦を危なげなくものにし、2戦目の京都2歳Sも中団から差し切り、2分0秒8の好タイムで完勝した。「ダービーを狙っている馬ですから。今回もダービーを勝つためのレース」と指揮官がキッパリ言い切れば、歴代最多のダービー5勝を挙げる鞍上も「過去のそういう(一流の)馬たちに並べるようになってほしい、と思わせる馬ですね」と大舞台へ期待を膨らませる。
同じく無敗のバンドワゴンとの初対決にも名手は自然体の構えだ。「相手を意識し過ぎず、自分のレースを。先につながる内容で勝てれば一番いい」。世代の頂点を見据えて一直線。鮮やかな決め脚でライバル撃破といく。