【ダイヤモンドS】フェイムVで春盾へ

 「ダイヤモンドS・G3」(22日、東京)

 まさに完勝だ。1番人気のフェイムゲームが待望の重賞2勝目。隠れたステイヤーの資質が、ごまかしの利かない舞台で開花した。

 スタートで3馬身近く出遅れた。北村宏は腹をくくって折り合いに専念。最初の1Fこそ13秒3だったが、道中は意外にも流れた。他に1回も13秒台にペースダウンしない。そんな流れの中、3角手前から動いて、ラスト2F手前で先頭へ。危なげなく押し切った。

 「ゲートで突っかけて出遅れた。馬群が固まったし一気にペースアップすると思った。早めに先頭に立ったらソラを使ってフワフワしたが、きょうは強かったですね」と北村宏は安どの笑み。次週の中山記念出走プランもあったが、強力メンバーがそろう。名より実を取りに行った作戦がズバリ。宗像師は「長く脚を使ってくれた。新たな一面が引き出せたレース。うまく距離を克服してくれましたね」と相好を崩した。

 この勝利で天皇賞・春(5月4日・京都)への挑戦権を得た格好だ。今後は福島県のノーザンファーム天栄に放牧。直行で臨む公算が大きい。G1で好勝負するには数段のレベルアップが必要だが、キャリアの浅い4歳馬は伸びしろも十分だ。

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