【中山記念】ジャスタVでドバイへ弾み
「中山記念・G2」(2日、中山)
さあ、ドバイで海外G1獲りへ‐。出走馬15頭中、14頭が重賞覇者という好メンバーの一戦を制したのは、昨秋の天皇賞馬ジャスタウェイだった。“代打”で初コンビの横山典を背に好位で積極的に運び、直線でインから突き抜けると3馬身半差の圧勝。次戦のドバイデューティフリー(29日・UAEメイダン)へ弾みをつけた。同じドバイのレースを予定している1番人気のトウケイヘイローは発馬での大出遅れが響き6着に敗れ、明暗が分かれる形となった。
出遅れたトウケイヘイローが、2コーナーで先頭に立つ出入りの激しい競馬。余裕を持って追走していたジャスタウェイに火がついたのは直線に入ってからだ。トウケイと内ラチの間のわずかなスペースに突っ込み(横山典は過怠金1万円)、ものすごい脚で突き抜ける。天皇賞馬が圧倒的な破壊力を見せつけた。
「狭いところに入ったけど、馬が強いからあんなところから出てこられる。やっぱりすごい馬です」。
騎乗停止中の福永のピンチヒッターを無事に務め終えてホッとした口ぶりで振り返った横山典。「スタートは速くなかったが、中山のセオリー通り前々で競馬をした」というベテランならではの気配りで横綱相撲をアシストした。須貝師も「さすが一流ジョッキー。ジャスタウェイの強いところを引き出してくれた」と頼りになる名手に賛辞を惜しまない。
桁外れの強さで復帰戦を制して、次走はドバイデューティフリーに向かう。「いい形で代役を務められた。ドバイでも頑張ってもらいたい」と横山典。「着差以上に強い勝ち方だった。(福永)祐一に戻るが、世界の強豪相手に頑張りたい」と須貝師は力を込めた。次は海外の大舞台で豪脚を発揮する。