【チューリップ賞】ハープ始動戦へ着々
「チューリップ賞・G3」(8日、阪神)
阪神JF2着のハープスターは5日、栗東CWで併走追い。動きに派手さはなかったが、陣営は意に介さない。始動戦へ向けて、着々と態勢を整えた。ヌーヴォレコルトは美浦Wで軽快な動き。連勝中の勢いに乗って、重賞にアタックする。
ハープスターは栗東CWで古馬と3頭併せを行った。5F72秒5‐41秒3‐12秒0をマークし、アドマイヤカーリン(6歳1000万下)に1馬身遅れ、アドマイヤツヨシ(4歳1000万下)に併入した。派手な動きではなかったが、自ら加減したのもあるのだろう。
松田博師が口を開いた。「一言で言えば、なまくらなんやろう。もともと動くかどうか分からん馬。これがうちのいつもの攻め馬なんだから、これでいい」。回ったのは大外ぴったり。時計だけ見れば上がり1Fはさすがだ。栗東帰厩は2月上旬。見た目にも幅が出て成長をうかがわせる。トレーナーは臨戦過程に納得している。
1番人気に推された前走の阪神JFは鼻差の2着。G1ですら結果に一喜一憂しない名伯楽が、このときばかりはご立腹の様子だった。「なかなかハミのかからん馬やのに内をついてああなった」。インでもがいた川田に納得がいかなかった。「普段は乗り役に何も言わんけどな。直接?言ったよ。もっと馬を信用せにゃと。直線、外を回したらいい」。こんな注文がつけられるのは、同世代では頭ひとつ抜けた力の持ち主と確信するからだ。