【中山牝馬S】ジュエリー輝いて有終
「中山牝馬S・G3」(16日、中山)
有終の美を飾るか。ノーブルジュエリーが12日、栗東坂路で躍動。力強いフットワークで状態の良さを示した。繁殖に上がるため、今回がラストランとなるが、前走を制して気配は着実にアップ。重賞初制覇で競走馬生活を締めくくる。
ラストチャンスをものにする。ノーブルジュエリーは栗東坂路を力強く単走。残り1Fできっちりとしまいを伸ばして4F53秒4‐39秒0‐12秒2を計時した。「上がり重点の指示。動きは良かったと思いますよ。もう体はできているので、そこまでやる必要もないしね」と池江師は合格点を与えた。
状態的にはピークと言っても過言ではあるまい。休養明けの京都牝馬Sを3着とまとめると、続く洛陽Sは1番人気に応えてV。「コンディションは前走よりもいい」と指揮官は胸を張る。その前走が意外にもオープン初勝利だったが、3歳時にはエルフィンSでのちの桜花賞馬マルセリーナの2着。アドマイヤグルーヴ、ルーラーシップの妹として注目されたグルヴェイグにも先着している。実力は折り紙付きだ。
社台サラブレッドクラブの規定により、残念ながら今回が現役最後のレースとなる。「これで繁殖に上がるので、最後は重賞を、と思って使う。今回は千八になるし、コーナー4つというのも条件的には厳しいが、いい競馬をしてほしい」。池江厩舎の牡馬の重賞制覇はあまたあれど、牝馬では08年チューリップ賞(エアパスカル)の1度だけ。厩舎に久々の牝馬重賞Vをもたらし、有終の美を飾りたい。