「フィリーズＲ・Ｇ２」（１６日、阪神）

　重賞初Ｖで桜花賞（４月１３日・阪神）へと弾みをつける。アドマイヤビジンは１３日、栗東坂路で単走追い。４Ｆ５４秒６と全体時計は目立たなかったが、馬なりでラスト１Ｆ１２秒３と切れのある動きを披露。紅梅Ｓを勝って以来、約２カ月ぶりとなるが、万全の仕上がりを印象づけた。

　自慢の豪脚を見せつけた。アドマイヤビジンの最終リハは栗東坂路で単走追い。序盤は鞍上が抑えて意識的にセーブしていたが、人馬の呼吸に乱れはない。ラスト１Ｆで手綱を解き放つと、ギアが瞬時にトップに上がり、圧巻の伸びを披露。４Ｆ５４秒６‐３８秒７‐１２秒３を計時した。

　またがった西原助手は「最後（１Ｆ）の１２秒３も遊んでいたくらいだし、すごく落ち着いていました。前走後、約２週間の短期放牧に出したんですが、それがすごくいい方に出ています」と好感触。梅田智師も「先週、先々週としっかりと負荷をかけたし、きょうはしまいを伸ばして反応を見る程度。動きは文句ないね」と絶賛する。

　小倉に京都と、全２勝は全て直線が平たんなコース。ただ、西原助手は「山（坂路）でこれだけ動けるし、阪神の坂も問題ないと思う」と周囲の不安を一掃する。師も「ストライドが大きく、掛かってしまうとブレーキが利かない馬。全体的にペースが流れて、しまいを生かせる競馬なら」と力を込める。

　２走前のこうやまき賞（２着）で接戦を演じたヌーヴォレコルトが、先週のチューリップ賞で２着。同世代でも、トップクラスの力を持っているのは間違いない。「あの時はスローで（この馬には）厳しい流れだった。使って内容は良くなっているし、桜花賞につながる競馬を」と指揮官。持ち味の末脚を存分に生かし、重賞初Ｖで堂々と桜の舞台へ駒を進める。