【フラワーC】シャッセV 次は皐月へ
「フラワーC・G3」(21日、中山)
春の訪れとともに、素質が一気に開花した。好位で運んだ3番人気のバウンスシャッセが直線で馬群を割って抜け出し、2馬身差の完勝。鮮やかに重賞初Vを決めた。
「直線は進路さえ見つけられれば大丈夫だと思った。最後まで余裕はあったよ」と北村宏は余力残しでのVを強調する。この日は6キロ増で馬体重は516キロに。藤沢和師は「たくましくなった」と成長した姿に目を細めた。
桜花賞には向かわず、牡馬クラシック初戦に向かう。指揮官は「距離が長い方がいいタイプ。オークス(5月25日・東京)までは日があるので皐月賞(4月20日・中山)へ行こうと思う」と宣言。牝馬による皐月賞出走は91年ダンスダンスダンス(5着)以来で、勝てば47年トキツカゼ、48年ヒデヒカリに続く3頭目となる。「大変だろうが、2キロの斤量差はあるから」と快挙達成に意欲を見せた。
父ゼンノロブロイは04年天皇賞・秋、有馬記念を制し、同年の年度代表馬に輝いた。藤沢和師が手掛けた名馬の孝行娘が、師に初の牡馬クラシック制覇をもたらすことができるか。牡馬顔負けの巨漢娘の挑戦に注目が集まる。