【スプリングS】エクスプレス初黒星
「スプリングS・G2」(23日、中山)
直線早め抜け出した3番人気のロサギガンティアが、1番人気アジアエクスプレスの猛追を抑えて重賞初V。悲願の牡馬クラシック制覇を目指す藤沢和師にとっては、21日のフラワーCを制したバウンスシャッセ(皐月賞参戦)に続き、楽しみな駒がそろった。アジアエクスプレスが2着、3着には4番人気クラリティシチーが入り、上位3頭が皐月賞(4月20日・中山)への優先出走権をゲットした。
無傷の4連勝はならず、2歳王者が一敗地にまみれた。1番人気で臨んだアジアエクスプレスは肝心の3、4角で置かれ気味。馬なりで進出した勝ち馬に対し、鞍上の手が激しく動く。一瞬、3着も危うしの体勢になったが、坂上でグイッと末脚を伸ばしてクラリティシチーをとらえ、何とか面目は保った。
初コンビの戸崎圭は「休み明けのせいか、少しテンションが高めだった。でも、攻め馬よりもレースの方が良かった。ハミは取ったし、最後もよく伸びてくれた。距離は延びても大丈夫だと思う」と変わり身を期待する。
今後の路線を決めるための大事な一戦。最後の伸びを見れば距離が敗因ではない。次は皐月賞に向かう可能性が高い。手塚師は「きょうは装鞍所からイレ込んでいた。行きっぷりもいまひとつ。3、4角でズブさを見せたからね。勝ち馬にうまく乗られたが、力負けではない。使ったことでガス抜きになれば」と巻き返しを誓った。