【高松宮記念】サンカルロ5度目の正直
「高松宮記念・G1」(30日、中京)
絶対王者ロードカナロアがターフを去り、混戦を極める今春のスプリント王決定戦。3度目ならぬ“5度目”の正直。元気いっぱいのサンカルロが、色あせることのない自慢の豪脚で、G1馬の称号をもぎ取ってみせる。
5年連続5回目の挑戦になる。過去4回は4・2・2・9着だが、唯一、掲示板を外した昨年も着差はわずか0秒6。4角最後方から繰り出したメンバー最速の上がり(3F33秒2)は、勝ち馬ロードカナロアと同じだった。
明けて8歳になったが、調教のペースが緩められることはない。普段から美浦坂路を3本駆け上がるハードメニュー(追い切り翌日は1本)を黙々とこなしている。これまで44戦中43戦でコンビを組む主戦の吉田豊も「全然へばるところがないし、今週の追い切りも素晴らしい動きでしたね。とても8歳馬とは思えないですよ」と、その強じんな体力と精神力に脱帽する。
年齢的にも今年がラストチャンスになるかもしれない。しかし、大久保洋師の表情は明るい。「状態面や相手関係などを総合して考えると、今年が一番、チャンスだろう。相性のいいコースだし、前走(阪急杯2着)以上を狙って頑張りたい」と期待を込め、揺るぎのない自信を胸に愛馬を送り出す。