【高松宮記念】マジン迫力!雨予報歓迎
「高松宮記念・G1」(30日、中京)
走りたい欲求をむき出しに、パワフルなフットワークを繰り出した。マジンプロスパーは馬場整地直後の栗東坂路を単走。テンから馬の行く気に任せてガンガン飛ばすと、ラストまで全く脚勢が衰えぬままフィニッシュ。重馬場に刻んだ4F52秒8‐38秒1‐12秒8に、見届けた中尾師は「速いなあ。気力がみなぎっている」と笑顔をのぞかせた。
火曜のキャンター調教で想定外の速い時計(4F58秒2‐41秒1‐12秒7)が出てしまったため、急きょ間隔をあけて木曜追いに変更。誤算には違いないが、さほど大きな影響はなさそうだ。「やらかしてしまったね」と苦笑いだが、「でも、雰囲気はいいと思う。おなか周りはまだ立派な感じだが、態勢は整っている」と仕上がりの良さは強調した。
悲願のG1制覇へ向けて胸が高鳴る。12年は0秒3差5着、13年は0秒4差6着。高松宮記念ではいずれも善戦止まりだが、CBC賞連覇が示す通り、中京コースは得意中の得意だ。前走のシルクロードSではトップハンデ(58・5キロ)を背負いながら4着と復調モード。道悪実績もあるだけに、週末の雨予報も大歓迎だろう。
「速い馬同士が、前で競り合ってくれたらいいね。その後ろぐらいにつけて運べたら」と指揮官は大一番に意欲を見せる。ベテラン7歳馬が、群雄割拠のスプリント界制圧に乗り出す。