【皐月賞】シャッセ男どもに宣戦布告!
「皐月賞」(20日、中山)
紅一点のバウンスシャッセが、果敢に牡馬にチャレンジする。前走のフラワーCを完勝して勢いは十分。牝馬の挑戦は23年ぶりで、勝てば実に66年ぶりの快挙となる。
思い出づくりでも、話題の提供でもない。1991年のダンスダンスダンス(5着)以来、実に23年ぶりとなる牝馬の皐月賞挑戦。フラワーCを勝ったバウンスシャッセが、異例のローテで牡馬に挑む。「牝馬でも気持ちがどっしりしている。カイバも男馬よりしっかり食べるし、非常にタフな馬ですよ」と津曲助手。勝てば48年のヒデヒカリ以来、66年ぶり3頭目の快挙となる。
即決だった。前走のフラワーCは直線で馬群の中から抜け出し、後続に2馬身差の完勝。賞金加算に成功すると、藤沢和師は皐月賞挑戦を高らかに宣言した。
「この馬は距離が長い方がいいタイプ。牡馬相手は大変だと思うけど、2キロの斤量差があるから」。追加登録料200万円を払って出走する。
父ゼンノロブロイは04年に天皇賞・秋、ジャパンC、有馬記念を3連勝。母はスタミナ豊富な血脈で、血統的な裏付けは十分にある。その父母から受け継いた恵まれた馬体は、今の荒れた馬場も全く苦にしない。まさに勝算あっての参戦だ。
15日は朝一番の坂路を軽快に駆け上がり、順調ぶりをアピールした。「前走は直線で寄られてもひるむことがなかったし、とても収穫のある内容。レース後の馬体の回復も早かったです」と津曲助手。厩舎悲願の牡馬クラシック制覇へ‐。紅一点が歴史に名を刻むか。