【皐月賞】スターダム完璧リハ
「皐月賞・G1」(20日、中山)
名手のゴーサインに相棒の反応は素直だった。16日の栗東CWの3頭併せ。直線は内に潜り込み、並びかけてきた相手を楽にかわしたトーセンスターダム。僚馬サトノフラクタル(3歳500万下)も必死に食い下がるが譲らない。0秒2差のリードを保ち、完璧なフィニッシュを決めた。
6F80秒9‐37秒7‐12秒0のタイムに、「道中は全く力まずに走っていたし、先週よりも反応が良く感じました。若干、落ち着きのない馬ですから、日頃から意識的にやってほしいとオーダーしていました。いい方向に来ていますね」と武豊はうなずいた。
デビューから3戦3勝。とはいえ、いずれもタイム差なしの小差V。加えて今回は2カ月半ぶりのレースとなるが、池江師に不安の色はない。「いろいろな競馬を試していると取りこぼすこともあるが、勝ち切っている。すごいところだと思う」とサラリと言えば、主戦も「きさらぎ賞の後は直行だと聞いていたし、決して使えずに使わなかったわけじゃないからね。勝ち方もいつも冷や冷やというか、差がなかったけど、そのあたりはむしろ能力の高さでしょう」と前向きだ。
さらに初めての長距離輸送、中山への適性…不安要素はいくつもある。「3冠で一番ハードルが高い」と指揮官も認めるが、12年セレクトセール(1歳)で2億5000万円の高値で落札された素質馬に、「そのハードルを越す可能性も十分ある」と力を込めた。