【フローラS】サングレアル重賞初V

 「フローラS・G2」(27日、東京)

 ブエナビスタの異父妹サングレアルが直線一気に重賞初V。大本命の桜花賞馬ハープスターが待つオークス(5月25日・東京)へ名乗りを上げた。2着ブランネージュ、3着マイネオーラムまでが本番への優先出走権を獲得した。なお、サングレアルに騎乗した岩田康誠騎手(40)=栗東・フリー=は、東京10Rで直線外斜行により他馬を落馬させたため、5月3日から11日まで9日間の騎乗停止となった。

 横に大きく広がった直線。馬群の後ろに取り付いたサングレアルは、行き場を探るように右へ右へと寄って行く。「早めに抜け出すとソラを使う。右サイドを見ながら、きっちりかわすいい競馬だった」と岩田。大外から脚を伸ばすと、先に抜け出していたブランネージュを計ったようにとらえた。

 ツキもあった。「最初のコーナーでごちゃついたが、出も良くなかったので後ろで待機できた」。激しいポジション取りに巻き込まれることなく、ジックリと中団を追走。1勝馬が14頭もいる手薄な組み合わせ。最後は偉大な母や姉から受け継いだ血の確かさがモノを言った。

 「良かった、良かった」と、松田博師はホッとした表情を見せた。小柄な馬で何度も使うわけにはいかず、この日も3カ月半ぶりの実戦で414キロ。「(チャンスは)1回こっきり。権利を取れなかったら(オークスは)あきらめなきゃいけなかった」と、背水の陣で大舞台への道を切り開いた。

 「(異父姉の)ブエナビスタ?似てないっちゅうの。性格だけはおとなしくて、ちょっと気が強いけどな」。比較はしてほしくないと言わんばかりだが、「可能性?ハハハ。ハープ(スター)がいるから、多少出走を辞める子もおるやろうし」とまんざらでもない口ぶり。4週間後に待つ再度の輸送にも「もう減るところもないからな」とドンと来いだ。

 大本命が予想されるベガの孫娘に、奇しくも同じ厩舎から挑むビワハイジの娘。ターフをわかせた名牝への思いを巡らせながら、本番が待ち遠しい。

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