「ＮＨＫマイルＣ・Ｇ１」（１１日、東京）

　堂々と決戦の地に降り立った。ミッキーアイルは１０日、午後４時５分に東京競馬場入り。西日に照らされ、鹿毛の馬体が一層輝きを増す。馬房でも落ち着いた様子で、既に心身とも臨戦態勢は整っている。平井助手は「全然、問題なく順調に来られました。おとなしかったし、馬運車でカイバをつけたんですが、完食してくれましたよ」と力強くうなずく。

　前走のアーリントンＣ制覇後は、放牧を挟んでここを目標に帰厩。「帰ってきてからも順調に攻め馬をできているし、３週連続でいい負荷をかけられましたから」と胸を張る。全４勝が逃げ切りだが「この馬は逃げているんではなくて、スタートが速くて二の脚がつくから、先頭で走っているだけなんです。ラスト２Ｆもいい脚を使う。スピードが持続できるのがいいですよね」と不安は一切ない。

　初の府中でのレースにも「左回りとなる日曜のＣＷに入れても、仕掛けたらスッと右手前に戻しますからね。僕は左回りの方が合っていると思っている」とむしろ歓迎している。「あとはこの馬が気持ち良く走ってくれれば、おのずと結果はついてくると思う」。担当として、やるべきことは全てやってきた自負があるからこそ言い切った。５連勝でＧ１初制覇へ‐。栄光の瞬間は、もう目の前だ。