【ダービー】トゥザワールド雪辱期す
「日本ダービー・G1」(6月1日、東京)
皐月賞2着のトゥザワールドが頂上決戦でのリベンジに燃える。今年はJRA60周年のメモリアルイヤー。10年前の50周年レースを制したのが父キングカメハメハだ。父子制覇を達成し、母トゥザヴィクトリー(99年桜花賞3着&オークス2着)、全兄トゥザグローリー(10年ダービー7着)がかなえられなかったクラシックのタイトルをつかむ構えだ。
前走後は放牧へ出さず自厩舎で調整。栗東CWでビシッと攻められ併走先着を決めた1週前の動きに、中澤助手は「弥生賞のあとの方が疲れはあった。(今回は)回復が早かったし、皐月賞の時と比べても1週前の動きはいいと思う。思い通りに調整はできている」と納得の表情だ。
新馬戦こそ2着に敗れたものの、2戦目から弥生賞まで4連勝を達成。完成度の高さは折り紙つきだ。「賢い馬で学習能力が高い。次のレースでは課題を克服してくれている」と進化は止まらない。初コースにも「精神的にどっしりとしている。自在性があるし、時計にも対応はできる」と心配はしていない。
鞍上の川田はハープスターで挑んだオークスで2着に敗れたが、ダービーVなら史上8人目の5大クラシック完全制覇の偉業達成となる。悔しさを味わった人馬が、競馬の祭典で輝きを取り戻す。