【安田記念】エース大外も剛腕に託した
「安田記念・G1」(8日、東京)
主役に返り咲いてみせる。ワールドエースは6日朝、栗東の角馬場でじっくりと体をほぐし、坂路で4F64秒5‐47秒0‐14秒6。素軽いフットワークを披露した。「具合は良さそうです。前走後は多少の疲れもあったけど、リフレッシュ放牧を挟んで回復しました。使って筋肉がついたし、スケールアップしていますね」と兼武助手は仕上がりに自信たっぷりだ。
見事な復活劇だった。左前屈腱炎で1年8カ月にも及ぶ長期休養を余儀なくされたが、叩き2戦目のマイラーズCで圧巻のコースレコードV。12年のダービーで1番人気に支持された素質馬が、そのポテンシャルを初のマイル戦でいかんなく発揮してみせた。「状態はいいと思っていたが、あれほどの勝ちっぷりを見せるとは…。想定外でしたね」と仕上げ人は目を丸くする。
枠は大外の8枠17番。これには兼武助手も「う~ん…」と思わず眉間にしわを寄せたが、「土曜の雨次第で、馬場の内側は掘り返されているかもしれないし、それなら外でも。枠なりにうまく立ち回ってくれれば。ジョッキーの手腕に期待したいですね」と前を向いた。ゴールドシップ、フェノーメノにジャスタウェイ…最強5歳世代における無冠のエースが、ここで悲願のG1初制覇といく。