【新馬戦】マルシェ落ち着き満点

 「新馬戦」(15日、東京)

 落ち着き満点の姿はまるで古馬。アヴニールマルシェ(牡)は精鋭がそろう藤沢和厩舎の馬に交じっても、物おじせず調教メニューをこなしている。「ディープ産駒はきゃしゃで子どもっぽいイメージなんだけどね。これは違うな」。トレーナーの視線の先には480キロの好馬体。祖母に97年桜花賞馬キョウエイマーチを持つ良血馬が初陣を迎える。

 報道陣の度肝を抜いたのは5月28日の追い切り。芝コースでペルーサ(7歳オープン)を相手にほぼ互角の動きを見せ、5F64秒8‐36秒9‐12秒7で駆け抜けた。「気難しいところがなくて素直。この子は楽だよ。しっかり時計も出している。言い訳はできないね」と初戦Vを強く意識する。

 コンビを組む北村宏の評価も高い。「乗りやすいですね。落ち着いていて、悪いことをしない。素軽い感じでいいですよ」と軽快なフットワークに素質を感じ取る。

 昨年のこのレースで新馬Vを決めたマイネルフロストは毎日杯を制し、ダービーで3着に入った。アヴニールマルシェはフランス語で“未来への行進”。その名にふさわしい走りを披露する。

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