【宝塚記念】バリアシオン御礼Vだ

 「宝塚記念・G1」(29日、阪神)

 JRAは12日、宝塚記念のファン投票最終結果(有効投票総数79万4160票)を発表した。1位はレース史上初の連覇を目指すゴールドシップだが、注目は2位に選ばれたウインバリアシオンだ。G1未勝利ながら、悲願達成を願うファンから多くの支持を得た。ハーツクライ産駒は目下G1・3連勝中。96年のサンデーサイレンス産駒が決めた4連勝の記録に挑む。

 どこか人間味のある競走生活が、ファンの心をわしづかみにするのだろう。屈腱炎による1年5カ月の休養を乗り越え、不屈の闘志で復活を遂げたG1未勝利馬ウインバリアシオンが4万4698票を集め、名だたるG1馬を抑えてファン投票2位に選ばれた。

 「成長期に休養を余儀なくされたからね。“復帰”はできても、“復活”はできない。すごいことだよ」と中山助手。G1では7戦して2・2・5・3・4・2・2着と2着が実に4回。いまだにタイトルには手が届かないが、前走の天皇賞・春でも2着と存在感をアピールした。「(シュタルケの落馬負傷で当日に乗り代わった武)幸四郎はうまく乗ってくれたが、それ以上に(勝ったフェノーメノの蛯名には)うまく乗られた。でもああいう競馬を続けていけば、そのうちチャンスが巡ってくる」。敗れはしたが、着差はわずかに“首”。過去のG1で最も勝利に近づき、6歳春にしてさらなる進化を示した。

 悲願達成へ。調整は順調だ。11日には、栗東CWで6F83秒9をマーク。仕上げ人は「まだ日があるので息を整える程度だが、いい感じできている」と好感触を口にした。

 追い風も吹く。ハーツクライ産駒の勢いが止まらない。オークス(ヌーヴォレコルト)、ダービー(ワンアンドオンリー)、安田記念(ジャスタウェイ)を制して現在G13連勝中。この勢いに乗りたい。「緩い馬が多いし、年を重ねた方が走るんだと思う」と中山助手。ファンの夢を乗せて、産駒で初めて重賞ウイナーとなったバリアシオンが待望の瞬間を迎える。

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