【函館SS】ガルボ金星3連単87万馬券
「函館スプリントS・G3」(22日、函館)
北の大地で行われたサマースプリントシリーズ開幕戦。単勝1・6倍の1番人気ストレイトガールが直線で行き場を失い11着に惨敗するなか、金星を挙げたのは8番人気の7歳馬ガルボだ。中団追走から直線で末脚が爆発。12年ダービー卿CT以来、約2年3カ月ぶりの勝利で4度目の重賞制覇を飾った。今後は夏の短距離王の座を目指す。2、3着にはローブティサージュとクリスマスの牝馬勢が入り、3連単は87万馬券の波乱となった。
人馬ともに待ち望んだ勝利だった。8番人気のガルボが、約2年3カ月ぶりのVで重賞4勝目。夏は函館を主戦場とする津村も、開幕2週目、21戦目にして初白星となった。「レース前から具合の良さは感じていた。好結果を出せて良かったです。僕自身も函館2週目でようやく勝ててホッとしている。これで勢いに乗っていきたい」と声を弾ませる。
スタートは出負け気味だったが、落ち着いて後方からパートナーを誘導。6番手で迎えた直線では、断然の1番人気に推されたストレイトガールが馬群に包まれて身動きが取れないなか、自身の前には“ヴィクトリーロード”が開ける。「4コーナーを回る時の手応えが抜群。伸びてくれると信じて追った」。こん身の左ステッキに応え、鮮やかに先頭でゴール板を射抜いた。
10年マイルCS(15着)以来、約3年7カ月ぶりのコンビ。レース前、主戦の石橋脩から「千二だとそんなに行けない。馬群で詰まるくらいの方が最後はいい脚を使う」と助言を受けていた。即結果につなげて「こういう差す競馬も合っているんでしょう。新たな一面が見られました」と今後に期待を込めた。
清水英師も「4コーナーでうまく外に出せたのが勝因。58キロを背負ってこうして勝ったんだし、馬を褒めてやってください」と16戦ぶりの勝利を手放しで喜んだ。今後は短期放牧を挟んでキーンランドC(8月31日・札幌)に向かう見通し。鮮やかに復活を遂げた7歳馬が、夏の短距離王を目指して突き進む。