【宝塚記念】ブレーヴG1馬ナデ斬りだ
「宝塚記念・G1」(29日、阪神)
天皇賞・春で12番人気の低評価を覆して3着と好走したホッコーブレーヴが上半期のグランプリで一発を狙う。6歳にして本格化。父マーベラスサンデーがG1初制覇を果たした舞台で初戴冠を目指す。
たとえG1馬が相手でも、狙った獲物は逃さない。6歳にして本格化したホッコーブレーヴが、仁川の大舞台で波乱を巻き起こす。
前走の天皇賞・春でメンバー最速タイの上がり3F34秒0をマークし、3着に好走。「右回りであんなに切れるとは思わなかった。本当に充実しているね」と松永康師。鞍上にリーディングトップの戸崎圭を迎え、陣営のムードも最高潮だ。
一歩ずつ着実に階段を上がって来た。7戦目で初勝利。5歳秋、20戦目で勝利し、ようやくオープン入りを果たした。「去年から徐々に良くなっていたけど、日経賞(2着)を使った後に一段とパワーアップした」。97年の宝塚記念を制した父マーベラスサンデー同様にグランプリ制覇のチャンスを迎えた。
前走後は自厩舎で調整。淀の3200メートルを走った疲れはあったが、本格化した今は回復も早かった。順調に追い切りを消化し、18日には戸崎圭を背に美浦Dで軽快な動きを披露した。指揮官は「ジョッキーも“コントロールしやすい”って言ってくれたし、いい感触をつかんでくれたみたい。今は何の不安もないし、レースへ行っての弱点もない」と胸を張る。
坂のある阪神コースも望むところ。ホッコーブレーヴが、父の背中を追いかけて大駆けを狙う。