【プロキオンS】ウォーリア重賞V2
「プロキオンS」(13日、中京)
最後の直線、先に抜け出したキョウワダッフィーを目掛けて、1番人気ベストウォーリアが襲いかかる。首差2着に敗れた前走のアハルテケSに、同じオーナーのアジアエクスプレスで12着に大敗したユニコーンS。ともに手綱を取っていた戸崎圭は、当時の悔しさを晴らすとばかりに右ムチを連打する。「賞金加算という言葉は嫌い。欲しいのは1着だけ」という石坂師の執念も後押しして、首差できっちり差し切った。
発馬で出遅れたコーリンベリーが、再加速してハナを奪えるほどの緩いペース。昨年までのウォーリアなら掛かって自滅したところだが、精神的に成長した今は違う。「春に休んでから折り合いがつくようになって、リズム良く走っていた」と鞍上は振り返る。「使うたびに強くなっている」と声を弾ませた。
昨春のユニコーンS以来となる重賞2勝目に「大きな1勝です」と石坂師はうなずく。秋の復帰戦は未定ながら、賞金を積み重ねたことで、チャンピオンズC(12月7日・中京)や来年のフェブラリーSが視野に入る。戸崎圭は「距離は(延びても)大丈夫。今ならもっとあってもいいと思っていたくらい」と明言。こいぬ座の1等星に由来するレースで輝きを取り戻した“最高の戦士”が、このあとさらに輝きを放つ。