落札でも“カタール旋風”計8億7千万
「セレクトセール2014」(15日、ノーザンホースパーク)
カタール王族が売り手としても存在感を放った。「グッドウッドマーチ14」は所有者が王族の生産組織カタールブラッドストック社。ディープインパクトと交配するために日本へ輸入した母馬の腹の中にいたのが、今回のフランケル産駒だ。
代理人のレッドヴァーズ氏は「フランケルの産駒はマーケットのネームバリューが高い。殿下から“出してみては”と言われた」と経緯を語り、9600万円の値について「商売としてプラスに出た」と満足感を漂わせた。
購入者としてもファハド・アルターニ殿下(25=落札名義は代理人)が、この日は「ミュージカルウェイ14」(牡、父ディープインパクト)を1億8000万円で落札するなど、2日間で合計9頭、8億7000万円を落札。「日本で買った馬はできるだけ日本で走らせて、ヨーロッパで種牡馬にできれば」と代理人は展望を語った。この大旋風には、ディープ産駒を競って負けるシーンもあった“トーセン”の島川隆哉氏から「ダイヤモンドでも掘り当てないとどうにもならない」とぼやきも聞かれた。